健康診断を受ける理由は、今の体調だけでは分からない健康状態を確かめ、必要な受診や生活習慣の見直しにつなげるためです。結果は「異常があるか」を一度だけ見る通知表ではありません。前年までの数値と比べることで、変化に気づく手がかりにもなります。元気に働いている人、家族の健診案内が届いた人にも、受ける意味があります。
症状がなくても健康診断を受ける意味
高血圧や糖尿病などに関係する変化は、自覚症状だけでは気づきにくいことがあります。厚生労働省のe-ヘルスネットは、健診には疾病の早期発見・早期治療に加え、数値を経時的に把握して健康づくりや行動変容につなげる目的があると説明しています。
ただし、健診で「異常なし」だったことは、すべての病気がないという証明ではありません。健診には目的に応じた検査項目があり、検査していない病気まですべて分かるわけではないからです。気になる症状がある場合は、次の健診を待たずに医療機関へ相談してください。
健康診断で分かること、受けた後に分かること
| 場面 | 分かること | 次の行動 |
|---|---|---|
| 受診前 | 自分が受ける制度、検査項目、日時、持ち物 | 案内と受診券を確認し、必要なら予約する |
| 受診時 | 血圧、身体計測、血液検査など対象項目の測定値 | 正しい結果のため、食事や服薬の指示を守る |
| 結果受領後 | 今回の判定、過去との変化、再検査や受診の案内 | 結果票の指示を読み、必要な相談・受診につなげる |
一つの数値だけで病気を自己診断することはできません。基準範囲から外れた値があっても、年齢、既往歴、ほかの検査結果などを含めた判断が必要です。結果票に「要受診」「要精密検査」「再検査」などの案内があれば、その指示に従いましょう。
会社の健診、特定健診、がん検診は同じではない
「健康診断」と呼ばれるものには、目的と対象が異なる制度があります。会社の定期健康診断は、事業者が常時使用する労働者に対して原則1年以内ごとに1回実施する法的な枠組みです。特定健診は、40〜74歳の対象者に対して、メタボリックシンドロームに着目して行われます。がん検診は、特定のがんを見つけて必要な精密検査や治療へつなげる目的があります。
会社の健診を受ければ、年齢や性別などに応じたすべてのがん検診が含まれるとは限りません。反対に、人間ドックを予約しただけで会社が求める法定項目や結果提出の条件を満たすとも限りません。届いた案内の発行元、対象者、検査項目、費用、結果の提出先を確認してください。
受ける前と結果が届いた後のチェックリスト
- 案内の対象者を確認: 勤務先、健康保険組合、協会けんぽ、自治体のどこから届いたかを見ます。
- 期限と予約方法を確認: 指定日、予約期限、指定施設の有無を確認します。
- 事前指示を読む: 食事、水分、服薬は一律に自己判断せず、案内や医療機関の指示に従います。
- 結果を保管して比べる: 今回の数値だけでなく、前年までの変化も見ます。
- 判定に応じて動く: 再検査や医療機関への受診が必要と書かれていれば、先延ばしにせず相談します。
受けられない事情がある場合や、勤務先の案内を見失った場合は、放置せず人事・総務などの健診担当へ相談しましょう。未受診時の扱いや会社健診の法的な枠組みは、健康診断を受けないとどうなる?で確認できます。
自分に合う健診施設を探す
受ける制度と必要な検査が分かったら、通いやすさ、予約可能日、必要な検査への対応を比べます。地域から健康診断施設を探すで候補を確認し、受診券や勤務先の指定が使えるかを予約前に照合してください。特定健診の対象や会社健診との違いは、特定健診とは?会社の健康診断とどう違う?も参考になります。
出典と確認日
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「健診と検診」(健診の目的、経時的な値の把握、健診と検診の違い)。
- 厚生労働省 職場のあんぜんサイト「定期健康診断」(会社の定期健康診断の対象と頻度)。
- 厚生労働省「特定健診・特定保健指導について」(特定健診の対象と目的)。
出典確認日: 2026年9月18日。制度や受診条件は変わる場合があります。手元の案内、勤務先、加入する保険者、自治体、受診施設の最新情報を確認してください。

