肺がん検診は、胸部X線検査を中心に、喫煙歴の多い人には喀痰(かくたん)細胞診を組み合わせて行われます。何を調べるのか、対象年齢や受ける間隔、喫煙との関係、結果の流れを整理します。結果の判定や個別の対応は医師が行うもので、この記事は検診のしくみの説明です。
肺がん検診とは
国が推奨する対策型の肺がん検診では、胸部X線検査が基本です。加えて、たばこを多く吸ってきた人などには、痰を調べる喀痰細胞診が組み合わされます。肺がんは初期に症状が出にくいため、検診で早めに手がかりを見つけることが期待されます。がん検診の種類と対象年齢の記事もあわせてご覧ください。
対象と受ける間隔
- 対策型の肺がん検診の対象は40歳以上で、年1回が基本です。
- 喫煙歴の多い人(目安として喫煙指数が高い人)には、胸部X線に加えて喀痰細胞診が行われます。
- 対象や方法は自治体によって細部が異なるため、案内を確認してください。
喫煙との関係
肺がんの大きな危険因子は喫煙です。本人が吸わなくても、周囲のたばこの煙(受動喫煙)も関係します。喫煙歴の多い人は、胸部X線だけでなく喀痰細胞診の対象になることがあります。禁煙はリスクを下げるうえで最も基本的な対策とされます。
当日のこと・注意
胸部X線は数分で終わります。ボタンや金具、湿布、ネックレスなどが写り込むことがあるため、検査部位の着脱しやすい服装で行くとスムーズです。妊娠中・妊娠の可能性がある場合はX線を使うため、必ず事前に申し出てください。喀痰細胞診がある場合は、指定された方法で痰を採取して提出します。
結果と、その後
「要精密検査」となっても、その時点で肺がんと決まったわけではありません。古い炎症の跡などが影として写ることもあります。確認のために、胸部CTなどの精密検査がすすめられます。指示があった場合は放置せず、案内に従って受診してください。
受けられる施設を探す
肺がん検診(胸部X線)に対応する施設は、健診TIMESの施設検索から、地域・受診日で探せます。人間ドックのオプションとして胸部CTを選べる施設もあります。
よくある質問
Q. たばこを吸わなくても受けたほうがいい?
A. 対策型検診は40歳以上が対象です。受動喫煙などの影響もあるため、対象年齢であれば受けることがすすめられます。
Q. 胸部X線で見つからないことはある?
A. X線では写りにくい場所や小さな病変もあります。咳が長く続く、血痰が出るなど気になる症状があるときは、検診を待たず受診してください。
Q. CTのほうがよく分かる?
A. 胸部CTはより詳しく調べられますが、対策型検診の基本はX線です。CTは人間ドックのオプションや精密検査で用いられます。
自治体のがん検診を活用する
市区町村では、対象年齢の住民が費用の補助を受けて肺がん検診を受けられます。年度初めなどに受診券が届くことがあり、対象・自己負担・受けられる施設が案内されます。職場の健診に含まれない場合や、退職して会社の健診がない場合は、自治体の検診を活用すると負担を抑えて受けられます。届いた案内やお住まいの市区町村のホームページで、対象と申し込み方法を確認してください。会社を辞めたあとの健診の受け方は退職・転職と健康診断の記事でも扱っています。
出典と確認日
- 厚生労働省「がん検診」(肺がん検診の対象・間隔・方法) — 確認日:2026-09-29
- 国立がん研究センター がん情報サービス「がん検診について」 — 確認日:2026-09-29

